テキストサイズ

花音学園腐男子恋愛日常-前編-

第3章 ~研磨VS真~

研磨君は、真の右手首を左手で掴んだまま、真の右手を下に引きつける。

腕が交差する形になり、身動きが取れない真の顔面に裏拳を叩き込もうとした。

「くッ」

真は、研磨君の裏拳を片方の手で受け止めた。

「チッ」

舌打ちをしながら、真の右手首を離して真の手を振り払い、距離を取る研磨君。

「せいあッ!」

「おっと」

真の上段回し蹴りを避けて、研磨君は僕のそばに寄る。

「歩、コイツ強いぞ…。」

「ちょっと、アンタ
兄さんから離れて下さい」

「兄さん?」

研磨君が僕の方を振り向く。

「研磨君、さっきまで話してた弟の真だよ
真、この人は僕の腐男子友達の梶研磨君」

「兄さんの腐男子友達?」

真は、訝しげな表情で研磨を見る。

「コイツ、歩の弟なのか?」

「そうだよ
真、そんなに怪しまなくて大丈夫」

「兄さん、この人に絡まれてたんじゃないの?」

やっぱり勘違いしてたか。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ