テキストサイズ

天然執事はいかがです?

第4章 意識の相違



【アルトside】



菜月お嬢様がお目覚めになられてから、俺は部屋を追い出された。


間違って飼い主の入ってはいけない部屋に入ってしまった飼い猫の気分だった。


首を捕まれてポイッとやられてしまいそうな勢いだった。



主人の着替えを手伝うのは普通なのだが…菜月お嬢様は嫌だったのだろうか……


それとも俺はもうすでに嫌われてしまったのだろうか……


俺はそんなことを考え、頭の中をグルグルと巡らせた。


そんなことをしても、答えは見つからなかった。





お嬢様からやってはいけないことを聞き、俺は即座に聞き返した。


そして洗濯の話で、部屋を追い出された理由を知る。


そうか……

年頃だから嫌だったのか……


俺自体が嫌とかそういうのではなく。


俺は男女の性別の意識が薄いのかもしれない。



とにかく嫌われていないとわかり、俺は心の奥で安心した。



初日から主人に嫌われては、執事失格も同然だ。


とにかく嫌われていなくてよかった……!!




ストーリーメニュー

TOPTOPへ