天然執事はいかがです?
第7章 波乱の休日
たこ焼きを買ってくると言った舞弥はたこ焼き以外にフライドポテトや綿あめなど、とにかく沢山の物を買ってきた。
「舞弥…様……」
「舞弥……買いすぎ……」
「あれ、そう?」
呆れる二人を尻目に、舞弥はそれらをペロリと平らげてしまった。
「屋外で軽音部の演奏があるんだって。行かない?」
「面白そう!!」
「では行きましょうか」
アルトさんを先頭に次第に増える人の波を掻き分けながら、私達は外へと出た。
歩いていると、舞弥に制服姿の男子がぶつかってきた。
姿からして西商の生徒だろう。
「すいません」
「気を付けろよ、ブス」
男子は言葉を吐き捨て、向こうに歩いて行く。
「荒いですね…」
「うん…謝ったのにカンジ悪……
……菜月?」
気づいたときには、菜月は二人の元を離れ、さっきの男子生徒に声を掛けていた。
「おい、ちょっと待て」
「んだよ……うぜぇな」
「てめぇがぶつかった癖になんだよその態度は?」
「あぁ!?黙れブ……」
「お前が黙れよ」
刹那、スニーカーを履いた足が振り上げられ、菜月は男子生徒の急所をおもいっきり蹴りあげた。
「ブスブス言うな、クズ」
すぐにアルト達が駆け付ける。