
好きにさせてはいけない
第7章 2つの気持ち
幸せな気持ちを胸に、
好きな場所へ行く。
「ゆいなちゃん、誕生日おめでとう!」
「ありがとうございますっ」
もうお店にはたくさんのお客さんがいて
プレゼントもたくさんあった。
この日はいつになく写真もたくさん撮った。
「いつもありがとうございますっ」
何度この言葉を口にしただろうか…笑
「ゆいなちゃん、本当に人気者だね!
うちのお店にいなくてはならない存在だよーほんと!」
他のメイドから褒められて
またくすぐったい気分になる。
「ありがとうございます」
ここで働いて8ヶ月。
改めてここに来てよかったと実感する。
でもやっぱり…
「来ない、か...」
この場所に来て
思い出さないわけがない。
けどもうわたしには遼太がいて、幸せだから。
もう、大丈夫。
カランカラン〜♩
「あっ...え??!」
びっくりした...
何この大きなお花...!!
「ゆいなさんへの贈り物です。印鑑お願い致します。」
「あっ...はい!」
宅配便のお兄さんは印鑑をもらってそそくさと帰って行った。
でも誰がこんな大きなお花...!
差し出し人はお花屋さんの名前が書かれているだけで不明...
まさか...違うよね。
