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嵐しょーせつ。Part2

第98章 カナシミ


遡ること、20年。

雅「、、、ママ?」

5歳の俺は、その時何が起こっていたのかすぐにわからなかった。

でも、鮮明に覚えているのはベットの上で、ママの顔に白い布みたいなのが被さっていた。

「雅紀くん。ママはね、もう起きないんだ。」

雅「なんで?どーして??」

「ママは、お空の上に行ったの。」

雅「僕もそこに行きたいっ!」

「そこはね、普通には行けないの。ママはね、行くことを許されたの。」

婦警さんはこうやって、当時の俺に話してくれた。

しばらくすると、パパやお兄ちゃんが駆けつけたけど、、、

「なんで、こんなことになるんだ。」

当時の俺は、すごくおてんばでボールが道路に飛び出してしまい、俺が拾いに行こうとすると、目の前にはトラック。
ママは、俺を助けようとして被害にあってしまった。

「お前が居なければ、こいつは助かっていた。」

「僕のママを返せっ!!」

お兄ちゃんは、俺に罵声を発して押し倒してきた。

婦警さんは俺を守ってくれて、家族と引き離してくれた。

俺は何が起こったのかわからなくて泣いちゃったのも覚えていた。

それから、パパとお兄ちゃんは俺を捨てた。

5歳の夏、俺は施設に預けられることになったんだ。
そこで今もこうして助け合って過ごしてきた4人と
出会ったんだ。

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