
嵐しょーせつ。Part2
第98章 カナシミ
それから十数年間、5人で過ごしてきた。
俺たちは養子として引き取られる話も来ていたけど、5人で過ごした方が楽しいから断って、高校を卒業したと同時に施設から出て5人でシェアハウスを始めた。
家賃とかは、すべて施設長が負担してくれて、、俺たちをいつまでも応援してくれていた。大学も行かせてくれた。
雅「あっ、もうこの時間。」
和「あっ、そうか。今日は、あの日か。」
雅「俺、行ってくるね^_^」
今日は、ママの20回忌。
毎年、命日になるとお参りしに行っていた。
(ママ、、元気?俺はね、今まで通り4人と仲良くしてるよ?)
最近楽しかった話やムカついた話とか仕事の話とか、、ママに全部報告していた。
雅「じゃ、ママ。帰るね?」
最後にお墓に刻まれている名前に優しく触れて、、、笑顔を向け帰ろうとした。
ガタンっ、、、
目の前には、今1番会いたくない人たちがいた。
その人たちと言うのは、、パパとお兄ちゃんだった。
顔ははっきりと覚えてないが、似てるからきっとそうだと思った。
あっちは俺に気づいてないみたい。
(気づかれる前に帰ろう、、)
俺は2人を見て見ぬフリをしながら通り過ぎようとした。
「、、、雅紀なのか?」
俺は立ち止まってしまった。
まさか気づかれていたとは、、、、
雅「、、んだよ、、」
「母さんに挨拶しに来たのか?」
雅「そうだよ。ママの命日だから、当たり前だろ。」
俺は2人の顔を見ずに帰った。
