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浮気性のカノジョ

第6章 彼との行為

部屋に入るやいなや、彼は「風呂は後でいい?」と聞いてきた。いいよ、とだけ返事をしてから、ベッドに腰掛ける。初めに彼は髪を撫でた。少しだけ心地よくてゆっくり眼を閉じると、触れるだけの口づけが返ってきた。少し薄っぺらい彼の唇は思ったよりも柔らかくて、与えられる口づけを受け入れた。

「んっ…、ぁ」

舌がどんどん入っていって、舌同士を絡みあわせる。舌の裏を擽られると、頭の中がボウッとしてきた。もうすでに期待していて、中から蜜が溢れるのがわかった。

「服、脱いで」

「…うん」

脱がされるのではなく、みずから脱ぐことはあまりないから少しだけ緊張した。彼はなにをするわけでもなく、ただじっと私の肢体を見つめていた。

「な、に」

そんなに見つめないでと咎めようとすると、声が震えた。少しは怖くない相手だと思えたはずなのに、今は少し怖く感じた。

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