もっと♡
第4章 朝も昼も夜も
俺は何だかんだ言って、真面目なとこもあるし、成績だって良い方だ。
だから、璃子の勉強も、勉強している間は余計なことなんてしない。
「この問題違う。数式が間違っている。さっきも言ったじゃん。バカなの?」
璃子は半べそかきながら、消しゴムで問題を消していく。
璃子の部屋で勉強を見ている。
よくある勉強机に横並びで座った。
腕が触れ合うぐらいの距離。
相変わらず薄着の璃子。
白黒のボーダーのTシャツに、淡いピンクのパーカー。
多分、ノーブラ。
下に履いたハーフパンツからは、少しむっちりとした太ももが露わになっている。
誘ってるのかとも思うが、今は手出しはしない。
俺は彼女が解き終わるまで暇なので、ぐるりと部屋を見渡した。
小学生ぐらいまでは、よくこの部屋にも入っていたけど、最近はそんなことも減っている。
ガキの頃に比べると、雰囲気もすっかり変わってしまっている。
壁には友達との写真やら、ポストカードやら、お気に入りの帽子などが吊るされている。
水玉模様のベッドカバーの上には、お気に入りの熊のキャラクターのぬいぐるみ。
勉強机の横には、収納棚があって、化粧品や香水、アクセサリーがしまわれている。
「ハル君、できたよ。」
今度は自信満々な様子で、璃子は俺の腕を人差し指でつついた。