無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

プシューッという音がして、ドアが開いたと同時に出てくる出てくる人の数。
私は流れに任せて乗り込むと、しばらくしてドアが閉まり
電車がゆっくりと動き出す。

車内は快適で人も少なかったが、空いている席はなく
私はドアから離れた譲り合いの席の前に立ち、釣り革に掴まることにした。

端にいると混んできた時に自分がドアまで出るのが大変だが、
いちいち乗り降りの激しいドア付近の煩わしさから、
私はいつも無意識に端に寄っていた。

何をするでもなく、ただぼ～っと外の景色を眺めていると、
なんだか隣りに似た違和感。
意識して気づいたら、先ほどベンチで隣に座っていた男性が一緒に立っていた。

バレないように軽く目線だけを見上げて観察をすると、
髪は黒髪ショートでストレート風
丸い眼鏡をかけていて、背は180もありそうなぐらい高い
ロングコートを羽織っており、黒・グレーの二色で
全体的に…、暗色で地味だ

よくある通勤バックを持っており、
パッと見ふつーの会社員てところだろうか