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第1章 SO~小人×一般人~進撃の小人編~
智「大丈夫? ちょっと寝た方がいいよ」
手早く済ませたつもりだったが小さな体には長風呂だった様で、翔はのぼせてしまった。
智「ごめんね? もっと早く出ればよかったね」
翔「智くんのせいじゃないよ...」
智「取り敢えず水分摂らなきゃ」
今度は翔が溺れないように、テーブルに置いてあったスポイトで飲ませてやる。
ちゅっちゅとスポイトの先を吸う翔は、まるで赤ん坊のようだ。
智「これも研究道具?」
翔「うん」
よく見れば、翔の部屋にはいろんな物が転がってる。
素っ裸にされたリカちゃんのパパもいた。
智「ふふ...」
翔「どうしたの...?」
智「同じサイズだけど、パパより翔くんの方が可愛いなと思って」
翔「...可愛いって、なにそれ(笑)」
智「ふふ、本当だよ?」
翔「それは、ありがとう(笑)」
俺の掌に凭れてリラックスしてる。
そんな翔が可愛いと思ったのは、本当の事だ。
智「材料を調べたらいいんでしょ?」
翔「うん」
智「ちょっと見てみるから、翔くんは少し寝て」
翔「でも」
智「疲れたでしょ? 凄い集中してたから」
智くんだけにやらせて寝る訳にいかないと言う翔を、ベッドに連れて行った。
こんな高い所からでは、ひとりじゃ降りられないとわかってて連れて行った。
智「大丈夫だよ。俺は別に苦じゃないんだから」
翔「ありがとう...」
智「うん。おやすみ...」
本当は少し気が進まなかったけど。
翔が寝言で言うんだ。
戻らなきゃ、早く元の大きさに戻りたいと言うもんだから。
だから俺は、少し溜息を吐いたものの、諦めてパソコンに向かったんだ。