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第2章 SO~研究員×小人~逆襲の小人編~
翔「ああ、なる程」
仕事を終えて、無事家に帰ってきた。
翔「そう言う事ね...」
メシも食ったし、早く智くんを戻してやらなきゃと早速新薬の情報収集に取り掛かっていた。
智「なにが?」
翔「うん、だから遺伝子の問題だよ」
智「は?」
翔「て事は、確実な細胞が必要なのか...」
智「え、なに。分かんないんだけど」
パソコンと書類を漁る俺の隣で智くんはチョロチョロしてる。
コーヒーでも入れてあげたいんだけど入れられないからと、俺が作ったコーヒーを小さい口でふーふーしてくれてるんだ。
翔「出来そうだよ、新薬」
智「え、ほんと?」
目を丸くして輝かせた。
智「やった。あの薬飲まなくていいんだ」
そこ?
翔「ん~、でも素材が」
智「...また、入手困難なの?」
翔「や、入手は簡単。なんなら今すぐ出来る」
智「え、じゃ早く」
翔「...今すぐやって、いいの?」
智「え? うん」
取り敢えずふわっと説明してみたけどあまり理解出来ていないようで、ふうん?と俺を見上げている。
翔「いいんだね?」
智「だから早くってば」
翔「...じゃ、先に風呂入っとこうか」
智「え? ああ、もうこんな時間だしね」
少し緊張している俺と、きょとんとする智くんは一緒に風呂に浸かる。
そんな俺の前で、智くんは無邪気にはしゃいでいた。
智「戻れると思ったらなんか名残惜しいな」
翔「え?」
智「だってほら。プールみたいじゃん」
もう戻っちゃうんだから、今のうちに小さな身体を堪能しておこうとバシャバシャと泳いでいる。
智「ふー。泳いだ泳いだ」
翔「ははっ、お疲れ」
ひとしきり泳いで、智くんは俺の腕に捕まり休憩をする。
翔「こっちの方が楽でしょ?」
体を斜めにして俺の胸に乗せてやると、智くんはニコッと笑うんだ。
智「ふふっ本当だ。これなら溺れないね」
俺が智くんの胸に乗っていたように、智くんも俺の胸に乗る。
コロンと転がって、両肘をつき俺を見て笑ってる。
顎に添えた両手も、パタパタとパタつかせた足もメルヘンで。
アルプスの少女ハイジみたいだねなんて、言ったら怒るんだろうな。