His←♥→I
第2章 SO~研究員×小人~逆襲の小人編~
何なんだこの人は。
この人にかかれば性別なんて何の意味も無い。
翔「本当、駄目...っ」
智「気持ち良くない...?」
その目、その声、その手つき。
ふわりと俺にかかる吐息さえも気持ちいい。
翔「違...、気持ち良くて、駄目なんだって...」
智「ふうん?」
こんな状況で小首を傾げて馬鹿なフリをするとか。
計算でやっているとしか思えない。
智「気持ちいいんだったら、いいよね」
フリじゃないのか。
本当に馬鹿なのか。
翔「ば、馬鹿っ...、イッちゃうでしょ...」
俺を見てる筈なのに。
どうして分からないんだか。
智「いいじゃんイッちゃえば」
大汗かいてるのが見えないの?
もう限界なんだ。
智「俺が、イカせてあげるよ...?」
翔「ちょ...、さ、さと...っ」
ああ、馬鹿だ。
この人には俺の我慢なんて通じないんだ。
翔「...っ、く、も...、だ、め」
智「あ...っ?」
やべえ。
マジでイキかけた。
翔「ふふっ、形勢逆転...だ、ね?」
俺は渾身の力を振り絞り、智くんを跳ね除けた。
そしてそのままくるっとひっくり返って智くんの上に君臨した。
翔「俺はもう、小人じゃないんだよ?」
荒い息も、なめられちゃ困ると必死で抑えた。
そして余裕の笑みで智くんの両手を取る。
智「しょ、翔くん」
顔の横に両手を投げ出して、俺に押さえ付けられてる。
目を丸くして俺を見るその姿は、可愛いなんてモンじゃない。
翔「ふふふふ」
智「きも」
また変態呼ばわりされちゃうな。
だけどその姿があまりに可愛くて、どれだけ耐えようと思っても笑みが零れてしまうんだ。