続・あなたの色に染められて
第10章 マタニティ・ライフ
♡March♡
『…ホントだ。』
『でしょ?』
ワンピースを押さえ付けるようにして少し目立ち始めたお腹を突き出すと
『…出てる。』
『でしょ!でしょ!?』
夏樹さんは何度も瞬きをして私のお腹を見据えた。
先日、実家の母に戌の日の腹帯を貰った私は安定期と言われる5ヶ月目突入して
『璃子ちゃんもとうとうママになるんだ。』
『はい!』
私の誕生日である今日、やっと夏樹さんに報告をすることができた。
『これじゃあ俺も年を取るわけだよ。』
夏樹さんはいつものように目尻に深いシワを刻みながら微笑むと
『京介、璃子ちゃんのこと大切にしろよ?』
『してるよな?』
『それ以上にだ。』
『…はぃ。』
満足そうにウンウンと頷いた。
**
『う~んっ!やっぱり美味しい!』
大好物のウニのクリームパスタを口にすると璃子は幸せそうな顔してニコリと微笑んだ。
3月14日 璃子が用意してくれた有名ブランドのハンドクリームを朝から配り歩いたオレ。
そんで何とか仕事を終わらせると璃子を助手席に乗せ今日のメイン会場へと車を走らせた。
『旨かったか?』
『うん!ありがとう京介さん。』
一通り食事を済ますと璃子は満足気にミルクティに口をつけた。
『来年の誕生日は3人か…』
『そうですね。』
腹を撫でながら微笑む姿はもうすっかり母親の顔。
『あれ?』
『ん?』
あれだけ苦しんでた悪阻も今じゃ遠い昔のように感じるほど穏やかな日々を送っていている俺たち
『どうした?』
『食べすぎちゃったかな。』
安定期に入って洋服の上からでも腹が目立つようになってきた璃子は 今朝も入るスカートがないとぼやきながら春色のワンピースに袖を通した。
『…なんかお腹が…』
『調子悪いのか?』
璃子は腹を擦りながら首を横に振ると天井を見上げ何かを確かめる。
『ううん…気のせいかな。』
『なんだよ…ビビらせんなよ。』
心配性の俺は大きな溜め息を吐くと
…あ
店の奥から甘くて香ばしいあの香り…
『璃子ちゃんお誕生日おめでとう。』
『アフォガードだぁ!』
『大切なお腹の赤ちゃんのためにカフェインレスにしといたから。』
さすが夏樹さん そこまで気遣ってくれるなんて
『う~んっ!これこれ!美味しぃ!。』
違うか…夏樹さんもこの笑顔を見たかったんだ。
『…ホントだ。』
『でしょ?』
ワンピースを押さえ付けるようにして少し目立ち始めたお腹を突き出すと
『…出てる。』
『でしょ!でしょ!?』
夏樹さんは何度も瞬きをして私のお腹を見据えた。
先日、実家の母に戌の日の腹帯を貰った私は安定期と言われる5ヶ月目突入して
『璃子ちゃんもとうとうママになるんだ。』
『はい!』
私の誕生日である今日、やっと夏樹さんに報告をすることができた。
『これじゃあ俺も年を取るわけだよ。』
夏樹さんはいつものように目尻に深いシワを刻みながら微笑むと
『京介、璃子ちゃんのこと大切にしろよ?』
『してるよな?』
『それ以上にだ。』
『…はぃ。』
満足そうにウンウンと頷いた。
**
『う~んっ!やっぱり美味しい!』
大好物のウニのクリームパスタを口にすると璃子は幸せそうな顔してニコリと微笑んだ。
3月14日 璃子が用意してくれた有名ブランドのハンドクリームを朝から配り歩いたオレ。
そんで何とか仕事を終わらせると璃子を助手席に乗せ今日のメイン会場へと車を走らせた。
『旨かったか?』
『うん!ありがとう京介さん。』
一通り食事を済ますと璃子は満足気にミルクティに口をつけた。
『来年の誕生日は3人か…』
『そうですね。』
腹を撫でながら微笑む姿はもうすっかり母親の顔。
『あれ?』
『ん?』
あれだけ苦しんでた悪阻も今じゃ遠い昔のように感じるほど穏やかな日々を送っていている俺たち
『どうした?』
『食べすぎちゃったかな。』
安定期に入って洋服の上からでも腹が目立つようになってきた璃子は 今朝も入るスカートがないとぼやきながら春色のワンピースに袖を通した。
『…なんかお腹が…』
『調子悪いのか?』
璃子は腹を擦りながら首を横に振ると天井を見上げ何かを確かめる。
『ううん…気のせいかな。』
『なんだよ…ビビらせんなよ。』
心配性の俺は大きな溜め息を吐くと
…あ
店の奥から甘くて香ばしいあの香り…
『璃子ちゃんお誕生日おめでとう。』
『アフォガードだぁ!』
『大切なお腹の赤ちゃんのためにカフェインレスにしといたから。』
さすが夏樹さん そこまで気遣ってくれるなんて
『う~んっ!これこれ!美味しぃ!。』
違うか…夏樹さんもこの笑顔を見たかったんだ。