続・あなたの色に染められて
第14章 言葉 ~番外編~
障子越しに感じる月明かりと
『もっとベロ。』
ぼんやりと照らされる和紙で包まれたランプの灯りが
『…んぅ…』
私たちの夜を演出してくれていた。
『京介…』
ゆっくりと時間を掛けてキスをしてくれる京介さんと舌と指を絡め合いながら彼を感じる夜
『なぁ…』
『…ん?』
『もう一回名前呼んで?』
その絡めた指先にいくつものキスを落としながら目を細めて催促するあなた。
『…京介。』
紡いだ唇にもう一度冷たい唇をねだるように名前を呼ぶと
『…璃子…愛してるよ。』
想いは通じたのか、すべてを絡め捕られてしまうようなキスで骨抜きにされてしまう。
銀の糸で繋がれた私たちは言葉を紡ぐように何度も唇を重ねる。
『苦しいか?』
『苦しぃ…けど…』
『けど?』
彼は私の濡れた唇を指でなぞりその先の言葉を紡がせる。
『…きもちいいよ。』
今日は素直になる日
『そか、きもちいいか。』
あなたを独り占めできる日。
*
襟の合わせに沿って指を這わせゆっくりと璃子のはだけさせると 湯で温まった体はほんのり桃色で小さな粒のピンク色をより際立たせていた。
『綺麗だ。』
その小さな粒をペロリと舐めると感度のいい体はピクリと跳ねる。
ここ最近、チビたちが起きやしないかとヒヤヒヤしながらこの甘い体を食していた。
『声、我慢するなよ。』
『…んぅ…ハァ…』
お互い気を使いすぎて堪能出来なかったこの何年間
『何のために離れの部屋とってもらったと思ってんだよ。』
『もう…』
おまえは俺の肩を叩くと背に腕を廻して頭にキスをしてくれた。
『…ダメ。』
おまえが好きな左側のピンク色を舌で愛しながら浴衣の裾をはだけさせ
『足開いてみ。』
コイツを煽る。
頬をさらに赤く染めさせて瞳を泳がせて
『でも…』
そりゃそうだよな。
『開かないと気持ちよくしてやれないだろ?』
意地悪く揺れる瞳を覗きながら 腰まで浴衣の裾を間繰り上げ
『…うっ…ハァッ…』
滑らせた手を腰に添えると、璃子はその手を握り首を小さく横に振る。
そりゃそうだよな。
俺は風呂を出たときに浴衣は着せたけど下着は身に着けさせていない。
『早くしろ。』
観念した璃子はゆっくり膝を開き始める。
『なんだよ、もう濡れてんじゃん。』
柔らかなランプの灯りが甘い蜜を照らした。