続・あなたの色に染められて
第14章 言葉 ~番外編~
『…アァッ…きもちぃぃ…』
頭で思ったのか心で感じたのか
『…もっ…と…』
いつもは恥ずかしくて口にすることもできない言葉を紡いでしまう私がいた。
それは久しぶりに彼に意地悪をされているからなのかもしれない。
『生意気になったな。』
昔はこうやって毎日のように愛してくれていた。
それがいつしかお互いを思うあまりに何となく儀式なようなものに変わってしまったのだろう。
『…京介っ…』
愛してほしいなら思うだけじゃダメなんだって、彼に乱れ狂わされて気付くなんて
…私はどれだけこの人のことを愛しているのだろう
『…アァッ…アンっ…ハァッ…』
私を愛してくれる彼の舌の音と指を抜き差しする卑猥な音がさらに私を煽る。
『すげぇな。』
震える腰に跳ねるカラダ
きっとあなたはこんな私を満足気に見てるよね。
『…イヤァッ…イッちゃ…』
だって あなたが私をこうさせた。
苦しいのに幸せで…感情が入り交じった涙が滴となって頬を伝わせる。
『泣くほどよかったか?』
息の整わない唇に満足そうに微笑みながらキスを落とす彼
私はまだきれいに浴衣を着たままの京介さんの襟元に手を伸ばした。
『…ハァ…ハァ…ズルいです…京介さんだけ…』
私だけ溺れてるみたいで悔しい。
『なら…おりゃ!』
彼の大きな体に跨ぐように乗せられると 浴衣の紐をスルリと解き
『腰上げろ。』
もうしっかりと主張している彼自身の上に座らせた。
『ズルいんだろ?なら自分で挿れて俺を喜ばせてよ。』
余裕な顔して私を見上げ長くてたくましい腕を私の肩に伸ばし浴衣を脱がせた。
その手は私の胸を包み指先で小さな粒を弄ぶ。
私はゆっくりと腰を上げ彼自身に手を添えて
『…んあっ…』
迎え入れた。
それだけで達してしまいそうなほどの彼の熱量。
こんな状態で動かなきゃいけないなんて…
『ほら、早く。』
意地悪に微笑みながら見上げる京介さんの頬に手を添えて 冷たい唇にキスを落とすと私は本能のままに腰を動かした。
私の胸にある大きな手に指を絡めてギュッと手を繋ぐ。
『あんま締めんな。』
これはたぶん誉め言葉だろう。
彼は時折眉間にシワを寄せて息をのんでいた。
私はと言うと
『…京介…』
あなたを想いながら腰を振り、淫らな声で喘ぎ愛しくて堪らない名前を唇に乗せていた。