続・あなたの色に染められて
第1章 Sweet life
ガチャ
『キャッ!…ちょ…ちょっと待って。』
明日は仕事だからと早めに祝勝会を切り上げた私たち。
『いつまで恥ずかしがるんだよ。』
京介さんが仕事の電話をしている間に先にお風呂をいただいてると
『だ…だってぇ…。』
なんの迷いもなく浴室のドアは開けられた。
洗い場に背を向け溜め息をつく私はいつまでたってもこういう状況に慣れない。
『背中流してよ。』
湯船から身を乗り出して渡されたスポンジで大きくて広い背中を流す。
『気持ちいいな。』
今日も試合で大活躍だった私の愛しいダンナさま。
そんな彼の背中は私をすっぽりと隠してしまうほど筋肉質で逞しい。
『サンキュ。』
京介さんが振り向くと 私は咄嗟に湯船に身を沈めて泡だらけのスポンジだけを差し出して
『…ったく。』
毎回ダンナさまを呆れさせる。
***
『また 入浴剤入れたのかよ。』
背中を向ける私を引き寄せながら 体を沈めていくと
ザバーァッ。
お湯が一気に湯船から溢れ出す。
『いい加減こういう小細工すんなって。』
『別にそういう訳じゃ…。』
いや そういう訳なんですけど…。
時間が合えばお風呂に一緒に入りたがる京介さん。でも私はなかなか慣れなくて…。
そんなときに美紀から教えてもらったグッドアイディア
「真っ白な入浴剤を入れれば見えないんじゃない?」
でかした!とばかりにその日のうちに入浴剤を買ってもう何度か試してるんだけど
『これじゃつまんねぇって。』
京介さんからは非常に評判が悪い。
『まぁ どうせ見えなくたって後でバッチリ見ますけど。』
『…っあ…ん。』
耳元で優しく囁いて 耳朶をパクリと食んですぐに自分のペースに持っていく。
『ほら 腕どかさねぇと可愛がってやれないだろ?』
『…逆上せちゃうから。』
胸の前で腕を交差させて小さな抵抗を試みても 歯向かえばさらに私を追い詰められるのは必然で
『じゃあ …よいしょ!』
ザバーンッ。
『キャァッ!』
私を意図も簡単に抱き上げて
『お望み通りベッドでたっぷり可愛がってやりましょうか。』
『え~っ。明日 お仕事なのにぃ。』
脱衣所にポンと立たされると あっという間に拭き上げられて
『さて 子作り子作り。』
また私を抱き上げて寝室まで運ぶ彼に 私は一生勝てないのだろう。