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続・あなたの色に染められて

第5章 サマーバカンス


『お願い…。』

どんなに体を捩っても どんなに言葉を紡いでも彼の指は私のナカを弄ぶ。

浜辺にいるみんなに気付かれないように私は京介さんの首にしがみついて歪む顔を隠した。

太陽が照りつける真っ青な空の下 この海にまったく人がいないわけじゃない。

『…んあっ。』

ずっと我慢してた声が漏れてしまうと京介さんは私の耳元でくすっと笑って

『さっさとイかねぇと日焼けすんぞ?』

『…アンっ。』

さらに私を攻め立てた。

彼の指に溺れる私に頂が見え始めると

…え。

忘れてた…。京介さんはお怒りモード全開だったんだ。

『…京介。』

頂が見えたのにピタリと動きを止めて 私の体を引き離し瞳を覗き込む。

『このまま終わりにしようか。』

ほらね やっぱりそう

このまま止められたら私の体はずっと疼くことになるって知ってるくせに

『返事がないなら抜くぞ。』

『…。』

『へ〜いらないんだぁ。』

『…あっ。』

ニヤリと口角を上げると私のナカから指を引き抜いてその二本の指を私の顔の前にチラつかせた。

『お願い…。』

『ん?何?』

京介さんは本当にズルい。

私の体をこんな風にさせたのは彼なのに

『お願い…。』

私がその長い指にキスをすると勝ち誇ったように微笑んで

『Tシャツ着るきになった?』

『はぃ…。』

『だよな。』

『…んぅ。』

彼の指をまた受け入れた。

『…ダメ…イヤ。』

指をくの字に曲げたまま 親指で私の敏感な場所まで刺激し始めると

ここが青い空の下だとか

『…京介。』

浜辺でみんなが待っているとか

『もう…もう…。』

そんなことどうでもよくなって

『やらしい顔。』

私は彼の指に応えるように彼の頬に手を添え あの射抜くような瞳を見つめ

『…キスして。』

『さすが俺の嫁だな。』

彼の冷たい唇をねだった。



***



『二人で来ればよかったな。』

『そうですね。』

二人で浜辺を見ながら波に身を任せていた。

『その顔じゃ何か言われんな。』

『京介さんのせいですよ。』

京介さんを睨みつけても何の効き目もなく

『じゃもう一回するか?』

『調子に乗らないでください。』

『ハイハイ。おまえのまっ白な肌が悲鳴を上げる前に戻るとしますか。』

ヒョイとお姫様抱っこに抱き直すと浜辺に向かって歩き始めた。

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