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イン・ザ・ルーム

第2章 染まりたい

M side


社長の居ないはずの社長室から漏れる灯り


それを見つめる一人の男。


「… なぁ、」



「んわ っ …吃驚させんなよお前かよ…」



「ニノ 、何やってんだよ、まさか盗み見とか?」



「あれ 、見ろ 。」


彼の指差す方向には 、ガラス張りの社長室の下の部分。


ブラインドが閉められないそこから光は漏れており


細く白い脚に履かれるピンヒール


自信あり気な革靴


その2つが見える。






「あの靴… さ 、」



「 嗚呼、 社長夫人の靴と 、

櫻井の靴だな。」



冷静に言う俺とは反対に、

ニノは動揺を隠せていなくて。


可哀想なくらい声を震わせて


「 … ちょっと、 ごめん、 トイレ行くね」


と 言うから、



「待てよ 、 話聞いてやるからとりあえず此処離れようぜ。」


優しい同僚、的な立ち位置で俺は彼を連れて会社のカフェスペースへ連れて行った。


本当は、慰めるつもりなんか無い。


本人は動揺している事に気づいていない様だけど


俺にはお見通しで。


ほら、一応ずっと、入社当時から一緒に居たからね。



どうせ、あれでしょう ?





彼も 貴女 の罠に引っ掛かってたって訳だ。

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