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修練の鏡と精霊の大地

第4章 穴

「マジっすかぁ〜、結構な量あるやん」


 球也は、道具や防具が入った麻の袋を、背中に背負った。


「次の街から、俺が交代するから心配すんなって」


 コウヤはキュッと口角を上げて、右手親指を自分に向けた。


 村の入り口に、怪物の被害にあって亡くなった者達の名前が書かれた掲示板が、立てられていた。


 そこには、バンタリンの名前があった。


 自分も同じように、なっていたかもしれない。四人は気合いを入れ直し、村を後にした。


 まず、目指すのは精霊の大地。


 方向はコウヤがこの世界に足を踏み入れてからのスタート地点の村。


 まずは、その村に向かうことになった。


 コウヤも謎の老人から鏡を受け取り、球也と純化の1日前にこの世界にきた。


「たしか、あのじいさん、ブールレイとかいったな」


 コウヤは腕組みをしながら話す。


「僕はタクノアンて名前のおじいさんでしたよ。桃尻娘さんは?」と球也は聞いた。


「あ、なんか言ってたなぁ……忘れた」


 莉子はてへへ笑いをした。


「うちも名前は聞いてへんわ。でも、すっごい魔術見せられて、この人信用したら凄い占い師なれるわって思たもん」


 純化はその魔術を身振り手振りで説明するが、まったく通じていなかった。


 しばらく歩くと、一行は道の無い荒野に出た。


「あれ? 荒んだところだなぁ。コウヤさん、こっから来たん?」


 球也が、瓦礫が錯乱する場所を示して言った。



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