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修練の鏡と精霊の大地

第1章 黄昏時に出会して……

「待て、最後まで聞かんか」


 男性はゆっくりと、球也に歩み寄る。


「わしはこう言う者だ」と男性は、薄い紙を1枚出した。


 球也はその紙を手に取ると、書かれている字を読み上げた。


「スーパー出玉、5月日、みたらし団子……」


「そこを読むなっ!! 裏じゃ!! 裏を読め!!」


 球也は紙を裏返す。


「ふえやいーうま……ヒ? なんて書いてんの?」


「フェアリー長老、タクノアンだ。悪かったな汚い字で……」


「え……レシートの裏を名刺に使ってんの!? ダッサ……」


「名前が分かったら返せ……これしか持っとらんのじゃ」


 タクノアンは強引に球也の手から引っ張り取ると、レシートは音をたてて2枚になった。


「あぁぁっ!! せっかくの自己紹介用名前書き記しが!!」


「名刺をなんでそんなややこしく言うかなぁ……」


「うるさい!! わしがせっかく探し出した、丁度いい紙を……」


「スーパーで買って貰ったもんじゃなく、拾ったもんなんだ」


 球也は面倒くさいなと言わんばかりの表情を出しながら、学生カバンを開けた。



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