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修練の鏡と精霊の大地

第4章 穴

「行きましょう!! 絶対何処かに通じてますって!!」


 球也は行く気まんまんだった。


「キュウはこう言ってるが、女性グループはどうなんだい?」とコウヤが尋ねる。


 純化と莉子はお互いの顔を見合せる。


「わかったわよ……」と莉子が答えを出した。


 ソーヤがつけた岩顔の後頭部にある太いツルを外し、岩にくくりつけた。


 それを使って、下に降りるのだ。


 まず、先にコウヤが降りた。


「うわっ!! 結構、怖いね」


 一度下を見ると高さは一目瞭然。あの岩顔が、すっぽり入っていたのだ。


 まあまあの深さはある。


 コウヤは下に着くと、何かを思い付いたのか、頭を上に向け「まだ来るなよ!!」と声をかけた。


 コウヤは懐から先程拾った石の精霊を出した。


「よし、パワー残ってるならこの場所に、上まで届くくらいの岩を積んでくれ」


 精霊は雄叫びを上げると、岩がどんどん積み上がる。


「俺って、まあまあ天才かな?」


 すると、穴から下まで岩で出来た坂が現れた。


「これなら歩いて下りれるだろ」


 機転の効いた配慮に、「さすが!!」の声が上がる。


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