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修練の鏡と精霊の大地

第4章 穴

「……て、ことは」


 コウヤが天を、強張った表情で見上げる。


<あいつ、次の街に向かう途中やったんやで>


 ソーヤの推測に、衝撃が走る。


 次の街、バンタリンがいる街だ。


「て、ことは、わたしがお世話になった村も……」莉子は目を赤くし口をふさいだ。


<かもしれんなぁ……>


 そのソーヤの一言で、莉子の目が潤み出す。


「そんな……村の人、すごく優しかったのに……」


 コウヤは莉子の肩に手を置いた。


「まだ確認してないから、桃尻娘がいた村が無くなったとは言い切れない。けど、少なくともこの村が滅ぼされたことは明らかだ。1秒でも早く、闇神をぶっ潰して、犠牲者の仇をうって弔ってやろうや」


 コウヤの言葉に三人は強く頷いた。



 さらに奥に進んでいくと、岩顔が掘り進んできたものと思われる穴があった。


 四人はそこに向かう。


 コウヤは一度立ち止まり、天を見上げて目を閉じると、静かに合掌した。


 コウヤは一度でもお世話になった村人達に心からのありがとうと、無言の弔辞を贈った。


 それに合わせ、球也、純化、莉子も手を合わせた。


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