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修練の鏡と精霊の大地

第4章 穴

 先に進むごとに、なにやらあちらこちらに青白く発光するものが点々と見られる。


「これはなんだ?」と球也が、顔を近付ける。


 すぐにわかった。


「これ……キノコやん」


 そう言って、指でつつくと発光していたキノコはキュッとカサをすぼめ、消光した。


「あっ……消えた」


<それなぁ、あんたらの世界にもあるんやで>


「そうなん? 見たことないけどかなぁ」


 球也が言うと、純化が記憶を辿りながら言った。


「なんか、あったよね。暗闇に光る、なんとかタケって」


<それの先祖さんがこれやねん。まあ、こっちの方はかなり動物化してるけどな>


「なるほどね、種は進化してるけど機能は退化してんのか」とコウヤが言う。


 ウンウンと頷きながら、莉子はポツリと言った。


「人間も、いろんな文明文化が進化した世の中に身をおいてしまったせいで、自身が退化してしまってるもんね。昔はこんな所でも生きていたかもしれないし……」


 それに純化も応える。


「そうやなぁ、うちも携帯やパソコンが無いと落ち着かへんもん。こうやって歩くのもいつぐらいやろなぁ」



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