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修練の鏡と精霊の大地

第5章 他にも、まだいたかっ!?

「こっちから姿は見えなかった?」莉子が聞いた。


「まったく見えへんかった」と純化は、手を横に振った。


「ところでソーヤ!! あんた、ちょっと出てきいな!!」


 純化が緑色の石を出した。


 石は瞬く間に人型になった。


<なんでっか?>


「なんでっかじゃないの!! あんな危険なのが出てきたらすぐ教ええな」


<うちらも覚えてないことあるわ>


「あの火の精霊が、火花程度しか出さんかったのは怖がってたんやと思うわ。ごっつ燃えることわかってたんや。うちらは他の精霊と話でけへんのやから、あんたが通訳してくれなアカンで」


<うちら精霊やけど、火の精霊とはあまり仲良くないねん。普通には振る舞ってるけど、結構、胃にきよるんやで。火のやつは水のやつと合わへんようやし>


 かなり神経質のようだ。


「へぇ〜、精霊の世界にもそんなんあるんやなぁ」純化は変な所に納得する。


「しかし、俺達を救ってくれた人……いったいどうやって消えたんだ?」とコウヤが、疑問に思った事を口に出す。


 それは他の三人も思っていたことだ。



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