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修練の鏡と精霊の大地

第5章 他にも、まだいたかっ!?

「でも、凄い明るいっすわ。ずっと暗い中やったさかいに、目がまだナイトアイやわ」と中年親父の様な事を言い出して、球也が笑いを誘う。


「でも、あれだな。ゲームみたいに宝箱とか無いもんだな。もっといろんなことあると思ったんだけどなぁ……」とコウヤが言うと、莉子が冷たい視線を送る。


「あんた、勝手に燃えてたじゃないの」


「いや……それは、火をつけた……あの精霊の……」


「人の所為にしないの!!」


「……はい」


 いつの間にかコウヤは、莉子に頭が上がらなくなっていた。


 さんさんと太陽の光が四人を照らす。暗闇に目が慣れてしまったのか、一行は目を細める。


 道なき道の無い森の中。


 どの方角に向いているのかもわからず、木と木の間を突き進む。


 鳥みたいな生物や小さな虫が、あちらこちらにいる。だが、どれもこれも人間界には存在しないものばかりだ。


 球也が時折、何かを拾っては袋に入れるを繰り返していた。



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