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修練の鏡と精霊の大地

第5章 他にも、まだいたかっ!?

 ソーヤが袋の中を探る。


<これとこれとこれと……大丈夫やなぁ。これは毒やけど、育てるだけやったらええで。……これはアカン。大麻と一緒やさかいな……だいたい、大丈夫なもんが多いなぁ>


 ソーヤは一個一個見定めながら、育てられないのは袋から捨てていく。


 その中に、ゴルフボールほどの大きさで、濃い緑色の木の実を見付けた。


<ん? これって……>


 ソーヤはその木の実を両手で抱える。


<……!!>


 ソーヤはそれをゆっくりと、袋から出した。


<きゅ、きゅ、きゅうやぁぁ……>


 ソーヤは声を震わせながら、その木の実を示す。


「ん? なに?」


<これ、早く、遠くに捨てて捨てて>


「えっ?」


 球也はそれを受け取ると、何がおかしいのかと、マジマジと眺める。


<早くぅ〜、捨てて捨てて!! それ、肉食植物だよ!!>


「えっ!?」


<遠くに投げ捨てないと、危ない危ない危ない危ない危ない>


「ちょ……ちょ……ちょっと待って」


 遠くに投げ捨てろと言われても、周りは入り組んだ雑木林。


 どこに投げれば正解かわからない。



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