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修練の鏡と精霊の大地

第5章 他にも、まだいたかっ!?

 純化が勇者の杖を手に、巨大クラゲのような怪物と一人で戦っている。


「あ、まさか、力を強くする葉っぱを、食べたんとちゃうかな?」


 球也が察知した通り、逃げている間にソーヤに葉っぱを出してもらい、それを口にしたため純化のパワーは上がり、戦う気になっていた。


 だが、よく見ると純化の体は小刻みに震えている。


 それもそのはず。


 怪物は、20メートルほどの大きさにまで成長していたのだ。


 いくら葉っぱを食べても、振り向けば超巨大になっていたとなると、誰だって震える。


 しかも葉っぱを食べても、元の三倍の力しか上がらない。


 元々が微力の純化が、三倍の力になったとしても、さほど戦力は上がらない。


 純化の雄叫びは、ほとんど悲鳴だったのだ。


「じゅ……純化さぁーーん!!」


 球也は助けに行こうと剣を抜くが、あまりのでかさに足が震えている。


 今まで見た怪物の中で一番でかい。


「キュウ!! なんだよあれ!」


 コウヤが走ってきた。


「あ、コウヤさん。なんか、木の実があんなのに変わってしもて……」


「やべぇぞ……でかすぎんだろ……」



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