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修練の鏡と精霊の大地

第5章 他にも、まだいたかっ!?

「じゃ、健闘を祈る」と勇樹が言うと、コウヤはコクりと頷いた。


 二人は手をほどくと、勇樹の方が球也に話し掛けた。


「君はいくつだ?」


 球也は面食らった表情で「は、はい!?」と返事をした。


「まだ、若いんだろ? いま、いくつになる?」


「え……18歳の高校三年だけど」


「そうか……じゃ、頼みがある」


 勇樹はそう言うと、辺りを見渡した。


「おーい!! 奈美ぃーっ!! どこに隠れたっ!!」


 突然、女の子の名前を呼び始めた。


 すると、遠くの木の陰から、ヒョコッと少女が顔を出した。


 勇樹が手招きすると、その少女は小走りでかけよってきた。


 少し背の低い、ポニーテールのよく似合う女の子だ。背中には弓矢を背負っている。


「実は、この子は14歳なんだ。我々は全員20代から30代ばかりで……それに、この子は大人が苦手らしい。どうだろう、君たちのグループに入れてやってもらえないか?」


 勇樹の突然の申し出に、コウヤと莉子は戸惑った。


「ええっ!? ちょっと待て……あんたのチームから追い出してるんじゃねえだろうなぁ……」とコウヤが言った。


「失礼な……この子、耳は聴こえるんだけど、口が利けないんだよ」



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