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修練の鏡と精霊の大地

第6章 新メンバー

 店は純和風を漂わせる造り。少し狭いが心が落ち着く空間だ。



 ママさんの顔が無ければ……。


 ヒビが入るほどの厚化粧と冗談でよく言うが、もはやそれは仮面化していた。


 コウヤが苛つくのもわかる気がする。


 すると、ママが水の入ったコップと、おしぼりを五人分、お盆に乗せ、固まった笑顔で運んできた。


「なにを注文されますかぁ? いまやったら、緑色断層重ねボールリーフのブチブチミンチ固め焼き巻き煮込みと、空魚のスープ定食がおすすめです」


「なんだよその緑なんたらかんたらって?」コウヤが鋭い眼光を飛ばしながら言う。


「あなた方はひょっとしたら人間さん?」


「そうだ」


「あ、じゃあ、簡単に言えばロールキャベツにスカイフィッシュの汁物って意味ね。後は5枚貝の醤油焼きと野草の炊き込みご飯がつくから」


「なんか、よくわかんないけど、それ五人分ちょうだい。みんな、それでいいよね?」と莉子が促す。


 全員がそれでいいと頷くと、ママは表情を変えずに厨房に下がった。


「なんだよあれ……顔、パッカパカじゃん」とコウヤが言った。


「キツかったっすね、あれは厚化粧のレベル超えてますよ」


 そう言って球也は笑った。



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