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修練の鏡と精霊の大地

第8章 カビと巨人

「よし、よく言った。心強いメンバーがまた一人増えた。行こうか!!」


 コウヤは立ち上がった。


「えぇ〜、もうちょいゆっくりしていこうよぉ〜」


 莉子の、嫌々度100レベルが、コウヤに投げ込まれた。


「も……桃尻さん……」


 コウヤは呆れる。


「なに言ってんの、私は若くないのよ」


 莉子は自分がおばさんで、体力が無いのをアピールしていたが、最初から旅をしていた、コウヤ、球也、純化はそれを信用していなかった。


「初めて会った時、むっちゃ凄い勢いで怪物を倒してたのに……」と球也は言いたかったが、そこは我慢した。


 実は莉子は極度の暑がり。やっと出会った日陰と水とのさよならが名残惜しかっただけだ。


 だが、しばらくすると莉子も立ち上がり、次の村までの旅が始まる。


 カンカン照りの暑い道を、汗を拭いながら歩き続けた。


 やがて、徐々に辺りの空気が湿っぽく感じ、ジメジメとしてくる。


 かなり湿気のある道なのか、所々に浅いぬかるみもある。


 何か動物の死体があるのだろうか?


 それらしい腐臭が鼻についてくる。



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