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修練の鏡と精霊の大地

第11章 現実世界と大仕掛けの間

「……」


 コウヤはしばし様子を見た。


 莉子は倒れたまま、こう口にした。


「ぅにゅ……にゃ……ダメよ、キュウ〜、お姉さんのそんなところ触っちゃあ〜」


 莉子は深い眠りの中で、なにか夢を見ているようだった。


「こ……こいつ!! なにをよからぬ寝言を……」


 そう言いかけたコウヤは、自分の中にもある異変を感じていた。


「あれ!? ダメだ、俺まで急に眠く……」


 パンパンと頬を叩いたり、頭を振ったりとするが、まったく眠気が失せる様子がなく、まぶたがどんどん重くなってきた。


「おい……マジか……むっちゃ、くそ眠い」


 目を開けることが辛い。頭の中もボォーッとする。


 気合いを入れて立ち上がろうとするが、強い眠気がコウヤを襲う。


「ぬおぉーーっ!!」


 全身に力を込め、立ち上がる。


「大人しく寝ていて下さい」


 後ろから男の声がする。


「だ……だれ……だ……」


 振り向いて目を開けようとするが、まぶたが開ききらない。



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