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　やがて、コウヤはひざまづき、そのまま地に倒れた。




　塔の中いる球也と奈美の二人は、次の階に上がるための階段を探していた。


　先ほどの大きな箱には近付かず、ちょうどいい箱から用心して確かめに入る。


「この箱はカラだ」


　中身が空っぽだと、ホッとする反面、残念な感がある。


　次の階に進みたい気持ちと、何が出てくるかわからない怖さがぶつかる。


　奈美がこれはどうかと、一番小さな箱を指で示した。


「どうしたの？　これ？」


　球也は奈美が示した箱に近寄った。


　ケーキがワンホール入るくらいの箱だ。


「でも、こんな小さな箱から階段なんて出るかなぁ？」


　もし、中から怪物が出てもこの大きさの箱からであれば、そんな怖い物は出ないだろう。


「よし」


　球也は箱の上ブタを開けた。


『ボフッ!!』


　中から白い煙が噴き出した。


「うわっ!!　まさか、玉手箱ちゃうやろな!?」


　球也は煙を浴びないように顔を両手で被った。




　なにも起こらない。