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修練の鏡と精霊の大地

第11章 現実世界と大仕掛けの間

 ソーヤは人型になると、状況を把握するため、ジャンプをして箱から顔を出した。


 そして、ライオンの姿を見てある結論にたどり着いた。


<わかった。あの怪物の周りにあった風は、あの四角いブロックが目に止まらんくらいの早さで回ってたんや>


「はぁ?」


<つまり、あのデカイのを先に開けたらアカンかったんや。順番通りに開けたらやつが固まって出て、あの石が階段みたいに並ぶんや。つまり、あいつは生物型の階段やったんや!!>


 球也はもうひとつよくわからなかったが、奈美はなんとなくだが、理解したようだ。


「いや、ちょっと待った……なんで固まったのかがわからん。それに、あれが本当に階段なのか?」


<だから、ものは試しに上がればええわ>


 ソーヤの言う通りに、まず、奈美が先に上がりはじめた。


 宙に浮かびながら止まっている半透明のブロックを、一段ずつゆっくりと上がる。


 ライオンの頭上までたどり着くと、天井の一部が音をたてて開いた。 


「うわっ!? ほんまに階段や!!」



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