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修練の鏡と精霊の大地

第2章 物語の扉

 サンサンと照り付ける太陽が、ジリジリと頬を当てる。


 全体を見渡して見るが、どう見ても人口が100人いないだろうと思われる小さな村。


 白い大きな勇者らしき像の前に、幅およそ2メートルほどの澄んだ泉がある。


 その周りを囲む、ポンチョの様な、美容室のカットクロスの様な物を羽織る老若男女の住民達。


 そこに注目を浴びる球也。


 白いスウェットはグッショリと濡れ、素足は泥だらけ。


 何が起こったのか把握出来ないまま、球也は挙動不審状態になる。


 老男性は住民達に道を開けるように指示をすると、球也に手をさしのべた。


「どうぞ勇者様、わしの家へ案内いたしましょう」


「え?」


 球也はうろたえる。


 すると、さっきの女の子が寄ってきた。


「行こう」


 女の子は真っ赤なポンチョに包まれ、肩までの髪をツインテールにしている。

 球也は小刻みに頷くと、ゆっくりと立ち上がった。


「この子はわしの孫でな、ラッキオと言うんじゃ」


「ら……ラッキオ……」


「私はフェアリー王国のノモツケ村の村長をしとりますヌカーと申します」



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