修練の鏡と精霊の大地
第11章 現実世界と大仕掛けの間
奈美はウンウンと頷いた。
ただ、奈美にしてみれば、不安もあった。
今まで、自分の思いを伝える手段が手話と筆談だったため、手話が通じない相手に伝える方法が無くなったのだから、それは仕方がない。
「よし、じゃあ、そのやり方でしばらくいこう。村に戻ったら、なにかしらの筆記用具があるかもしれんし。それを買うたらええわ」と球也は言った。
すると、ソーヤがなにかを見つけた。
<ちょっと、あれ見てみぃ>
二人はソーヤが示す方に、目をむけた。
「あっ!!」
球也は目を丸くした。
ソーヤが示す方向の壁には、四角い穴がポッカリと空いていた。それは幻影のように映し出された壁の一部が消え、すべての通路が現れたためであった。
<きっと、奈美ちゃんが壊したアレが、壁の通路を塞ぐ映像を出しとったんやわ。これで、一気にこの階を突破出来るんちゃうか?>
「なるほど!! 奈美ちゃん、ええ勘してるわ!!」
奈美の無鉄砲な行動が結果オーライだった。
奈美に笑顔が戻った。
二人はスムーズに壁を抜けると、その奥には、次、の階に上がるための階段があった。
ただ、奈美にしてみれば、不安もあった。
今まで、自分の思いを伝える手段が手話と筆談だったため、手話が通じない相手に伝える方法が無くなったのだから、それは仕方がない。
「よし、じゃあ、そのやり方でしばらくいこう。村に戻ったら、なにかしらの筆記用具があるかもしれんし。それを買うたらええわ」と球也は言った。
すると、ソーヤがなにかを見つけた。
<ちょっと、あれ見てみぃ>
二人はソーヤが示す方に、目をむけた。
「あっ!!」
球也は目を丸くした。
ソーヤが示す方向の壁には、四角い穴がポッカリと空いていた。それは幻影のように映し出された壁の一部が消え、すべての通路が現れたためであった。
<きっと、奈美ちゃんが壊したアレが、壁の通路を塞ぐ映像を出しとったんやわ。これで、一気にこの階を突破出来るんちゃうか?>
「なるほど!! 奈美ちゃん、ええ勘してるわ!!」
奈美の無鉄砲な行動が結果オーライだった。
奈美に笑顔が戻った。
二人はスムーズに壁を抜けると、その奥には、次、の階に上がるための階段があった。