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修練の鏡と精霊の大地

第11章 現実世界と大仕掛けの間

「行くぞ……奈美ちゃん」


 奈美はウンと頭を振った。


 そして、真ん中目指して一気に走り出した。


<二人とも聞いて、あの奥の階段いくよりも、手っ取り早い方法を見つけてん>


「それ、走る前に言えー!」


<とにかく、ここを真っ直ぐ走ってぇー!>


 二人は必死に走る。


 無我夢中に走る。


 走りながら、わかったことがあった。


 階段までの真ん中までの直進は、石像達の死角になるのだ。


 動いても、反対側の石像とぶつかり合い、それ以上は動けないのだ。


 そう、それが、この階の突破方法だった。


 だが、ソーヤは、その中央に止まれと言う。


<もうちょい! もうちょいで着くよ>


「このままなら、あの奥の階段に行けるんちゃうん?」


<うちを信じてや!! とにかくもうちょい走って!!>


 奈美と球也は、とにかく言われるまま走った。


<はい、はい、そこで止まって!!>とソーヤが指示を出す。


「えっ!! なんで!! あいつら、こっち向かってくるやん」


 球也の言う通り、石像達は二人に向かってくる。


 本当なら立ち止まってはいけない所だ。



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