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修練の鏡と精霊の大地

第11章 現実世界と大仕掛けの間

 ダメージが回復した球也は「おい、ソーヤ!! 今のうちに下りて、階段から行こうや」と言って、ソーヤを見た。


 だが、ソーヤからの返事がない。


「ソーヤ……どうした?」


 ソーヤの様子がおかしい。ピクリとも動かない。


「ソ……ソーヤ?」


 ある異変に気が付いた。


 ソーヤの体が赤く光りだしていた。


 それは、まるで炎に包まれて、燃えているようにも見えた。


<……£¥§ΧΝゐζфав>


 なにか呪文のようなものを唱えている。


 なにを言っているのか、まったく聞き取れない。


「ソ、ソーヤ……いったいどないしてん?」と球也は尋ねるが、一言も返事がない。


 やがて、メキメキっと音がしはじめた。


『ブオォォォォーーー』


 風が強く唸るような音がした。


<ЩЫцЭФЙЖЗ≒¶ヱ……Жаーー!!!!> 


 なにを叫んでいるのか、まったくわからなかったが、その赤い光が強く大きくなってきているのがわかった。


『ゴゴゴゴゴゴ……』


 地面が唸る音とともに、またパラパラと砂が降りだした。


 奈美は目を閉じて、木にしっかりとしがみついた。

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