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修練の鏡と精霊の大地

第12章 光と虹の橋

「そうか……よかったな」


 勇樹は目を合わさず、うつむき加減に言った。


 奈美は下唇をかみながら、ジッと勇樹を睨み付けた。


 球也は自分の手のひらに、ソーヤをのせた。


「死んでないやんなぁ……。ほんまに、死んでないやんなぁ」と動かないソーヤに話しかける。


「死んでなかったら、石の塊に変わっているはずだ。この状態で動けなくなるなんて、ありえないんだよ」


 そう言うと勇樹は、社の方を指差した。


「どうやら、俺達が目指す方向は共に同じらしいな」


「えっ!?」


 球也は聞き返す。


 勇樹は社に向かって、歩き出した。


「ここ、この祠みたいなのが、精霊の大地の入り口なんだ」


 奈美と球也は驚いた。


「マジッ!? そ、そうなんすか!?」


「あれ? 知らなかったのか? お前ら、その精霊に案内されてここに来たんじゃないのか?」


「違うんよ。僕らは、薬を作るための材料の、アビラの水ってのを取りにきてん」


 それを聞いて勇樹は、鉄柱樹の方を向いた。


「水か……それなら、いきなり飛び出してきた、あの木のむこうにあるぞ。てか、この木はなんだ? 地鳴りと共に床を破壊してこれが出てきた時、俺の墓場はここなんだと、半ばあきらめたぞ」



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