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修練の鏡と精霊の大地

第2章 物語の扉

「えっ? じゃあ、お父さんは?」


「うむ、残念ながら、この子がまだ小さい時に亡くなってしもうてなぁ」


「えっ!? そうなんすか!? すいません、余計なこと聞いて……」


「この子が産まれて、60年くらいして亡くなって……」とヌカーは、ラッキオの頭を撫でる。


「この子いくつですか?」


「いま、230歳かのう」


 寿命が違いすぎるだろ……。口に出さず、目で突っ込んだ。


 ヌカーも心が読めるのか、目で「やっぱり!?」と訴えた。


「わしらは人間の世界に行けば、人間の暮らしに合わすんじゃよ。だが、人間はここの世界では合わないようじゃな。わしらは成長が遅いからな」


 球也はもう何も聞きたくなかった。人間はなんて短命なんだ……。


「さて、本題に入りたいのだが、よろしいかな?」


 どこからが本題だったのだろうか? 球也にとっては鏡から入った事自体が本題だ。


「あなた様は勇者様です。ぜひ、お力添えを……」


 ヌカーは深々と頭を下げる。


「なんか、強引やなぁ……その勇者様ってのはなんなんすか?」



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