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修練の鏡と精霊の大地

第2章 物語の扉

「うむ、これから説明いたします。かなり落ち着いた様子ですな」


「まだ訳わかんないっすよ……信じらんねぇことばっかだから、とりあえず起こってる事に我が身を預けるしかしょうがないやん」


 球也はまだ、状況が掴めていない様子だった。


「チムキよ、この勇者様に何か温かい飲料物を」


 ヌカーはチムキに、飲み物を出すように命じる。


「では、お話しいたしましょう。我がフェアリー王国は、人間と共同して生きてきております。もちろん、人間は我々の存在を否定なさるんですが、出来ればお互いの存在と信頼を分かち合った上で、表側で生活していければと思っておるわけです」


「共同なんてしてるの?」


「我々には出来ても、人間が出来ないこともございます。もちろん、人間に出来ても、我々には出来ないこともあります。しかし、同じ星に住んでいるとは言え、まったく種別が違います」


 ヌカーはヒゲをさすり、神妙に話す。


 チムキがお椀の様な木の器を、ゆっくりと運んでくる。


「お口に合えばいいのですが、よかったらどうぞ」とチムキが球也の横にある、もうひとつの丸太の上にそれを置いた。



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