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修練の鏡と精霊の大地

第13章 橋の上の攻防

 球也はなにかを察した。


『ギャードゥブルッタッウ!』


 奈美は体をビクつかせた。


 そして、恐る恐る頭を上げる。


 そして、空をキョロキョロと見渡した。


『ギャードゥブルッタッウ!! ギャードゥブルッタッウ!!』


 その音が徐々に近付いてくる。


 やがて、濁った雲の中から、それは現れた。


「い、いやだ……」


 奈美はボソッと声をもらした。


 自分達がいる、はるか上空に、巨大な翼を広げて飛行する奇妙な物体が見えた。


 まだ、その姿はハッキリとは確認できなかったが、危害をくわえてくる怪物である予感は大いにした。


「アカンて……こんな時にあんなんきたら、ヤバいって……」


 球也も、その姿を確認した。もし、あんなのが襲ってきたら、こっちは手を出すに出せない。


 やがて、その姿がハッキリと確認できた。


 その姿は、恐竜のプテラノドンに、コウモリのような毛を生やした翼竜に見えた。翼を広げた状態で、5メートルはかるくあるだろう。


『ギャードゥブルッタッウ!! ギャードゥブルック……カッタッウ!!』


「いま、噛んだぞ!? 言いにくいんちゃうん!?」


 球也のちゃかしに反応したのか、そいつは球也に狙いをつけた。



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