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修練の鏡と精霊の大地

第13章 橋の上の攻防

「よかったぁ、球也さん、また先に進めますね!」


「お……おうぅ……」


 この予想外な展開を、いま、どのような気の持ち方で、進行していいものか? 男として、しっかりサポートすればいいのか? 仲間として同調すればいいのか?


 複数ある選択肢の、どこに歩んで行こうかと迷っていた。


 球也は今まで歩いてきた道を振り返る。


 ずっと、樹木の精霊が出した枯れ葉の道を歩いてきたのだが、その奥に微かに光の道が続いていた。


 球也は思った。


『そうか……あの二匹の精霊が塔までたどり着いたんだ。それでまた、力を出してくれたんだ』


 光の果てに、小さく浮かんで見えるものがあった。


「奈美ちゃん、あれ……」


 球也がその方向を指差した。


 奈美も、目を向けた。


「あぁっ! 球也さん、あれがゴールですよ!!」


「えっ!? やっぱり、そう思う!?」


「間違いないですよぉ!! 早く、行きましょ!! お水、あるかもしれない」


「そうだな、ほんなら、最後の力を出して行こか!」


 二人は立ち上がった。


 また、なにがあるかわからないため、お互いの体を結ぶツルは、そのままにしておいた。



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