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修練の鏡と精霊の大地

第14章 精霊の大地

「つまり、ハマチからブリ、レアからレジェンドになるみたいに……」


「奈美ちゃん、例え極端すぎやわ」


 二人は談笑しながら、滝のマイナスイオンを浴びていた。


 しばらくしてから、ふと、奈美が一瞬、黙りこみ、少し俯いて、話し出した。


「私、この世界に入る時、話せるようになりたいって思いと、もうひとつ叶えたいことがあったの」


「なに?」


「おじいちゃんを探したいの」


「おじいちゃん? 奈美ちゃんの?」


「うん、お母さんの方のおじいちゃんなんだけど……私にいろんな武道を教えてくれた」


「ピオーネ? デラウェア? 巨峰?」


「ブドウじゃなくて……武術の方の武道。おじいちゃん、なぎなたとか弓道をやってた」


「あ、なるほどね。奈美ちゃん弓、上手いもんね」


「ずっと弓道させられてたんだけど、オリンピックで洋弓のアーチェリーの競技を見て、アーチェリーもはじめた」


「すげぇ……14歳でしょ!? このまま頑張ったら、絶対にオリンピック行けるよ」


「うん、でも……私、これを使えたら……」


 奈美は自分の弓を取った。


「これ、伝説の弓って言われて、武器として受け取ったの。これ、的になるものが、避けない限り少し標準がずれててても、勝手に矢が当たるの」



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