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修練の鏡と精霊の大地

第14章 精霊の大地

 なぜか、イガグリが球也に向かって四方八方から集中砲火。


「イテテテテテテ!! 待って待って!! いくらイガグリ頭でも、まじのイガグリとケンカしたかて、勝ち目あらへん!!」


 突然の精霊からの攻撃。おそらく、球也のニヤリ顔を見て、精霊は敵と見たのだろう。


「待って!! それ合格っ!! そのイガOK!! それ、敵と戦うのに使える!! それは、悪い敵に当てたって!!」


 イガグリは、言われた通り、球也に向かって集中砲火。


「イテテテテテ!! 俺ちゃう俺ちゃう!! 俺、敵とちゃう!!」


 球也の丸刈りの頭は、あっという間に血だらけになった。


「痛い痛いもぅ……僕は、あなたたちの敵では、なぁ〜い。僕は、力を貸してほしいだぁ〜け〜。わかり〜る〜?」


 精霊はなにもせず、ジッと球也を眺めていた。


 風が吹くたびに、また飛んでくるのかと、体をビクッとさせる。


「あのあのあの、どうやって交渉したらええねん?」


「急に人間が来たから驚いたんですよ」


 後ろから声がした。


 球也はその声の方に振り向いた。


 そこにいたのは、1メートル50cmほどの、ドラム缶型の物体で、1つだけの大きな目が上の方にあり、小さな口と、6本の腕がある赤い色の怪物だった。


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