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修練の鏡と精霊の大地

第14章 精霊の大地

 ドラムの手のひらから、緑色の煙が吹き出した。


 その煙は、どんどんソーヤの体に吸収されていく。


 球也はゴクリと息を飲んだ。


「あまり酸素飲みしないほうがいいですよ。ガスが溜まって、おならがよく出ますから」


「いや、そこ引っ張らなくていいから、蘇生に集中しろよ」


 ドラムは煙を出し続ける。


 やがて、ソーヤの体は丸く形を変え、艶も浮き出てきた。


「あ、石になった」


「ここまできたら大丈夫です。後は自然に起きてくるのを待つだけです」


「ドラムすげぇ!! さすが長だよ!!」


「精霊のことはお任せ下さい。プロですから」


 ドラムは自分の胸(目と口の間)をドンと叩いた。


「いや、すごいわ。ドラムの力、信用した」


 球也は感心した。


 石になったソーヤをドラムから受け取り、懐に入れる。


「さて、きみは、精霊を仲間にしたいと思っているのかね」


 ドラムが尋ねる。


「そうなんだ。これから過酷になりそうな旅が、まだまだ続きそうだから、旅に役立つ精霊をいくつか見つけようと思って……」


「うむ、この大地には930種類もの精霊が存在する。何が必要かな?」



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