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修練の鏡と精霊の大地

第14章 精霊の大地

「えっ!? ソーヤ、ほんまか!?」


<うん、そうやって言うたら、駄洒落になるけどほんまや。まあ、寿命が終わったらまた、妖精になるんやし、別になんともないで>


 ソーヤは胸をポンと叩いた。そして、奈美の懐を指差して、こう言った。


<奈美ちゃん、あんたが持ってる樹木の精霊、ここに置いていきなはれ>


「えっ……でも……」


 奈美は少し困惑した。


<樹木の精霊は二人もいらんで>


「なにぃっ!?」


 球也は思わず声を上げた。


 ソーヤは成長していた。


 草木の精霊から進化していた。


 すると、奈美の懐から、ひょいと樹木の精霊が顔を出した。


<ソーヤさん、待ってください>


 今まで喋ることがなかった、樹木の精霊が喋りだした。


「えっ!? あんたも喋れるの!?」と奈美は驚いた。


<はい、私はそこのソーヤと同じように、人間界におりました。サックと言います>


「サック」という名前もあった。


 球也はポカーンとして、見ていた。


 サックはソーヤに言った。


<もし、よかったらあなたの最後の1年。大事なものにかえてみませんか?>



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