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修練の鏡と精霊の大地

第14章 精霊の大地

<それ、満更でもないやん……で、なにが言いたいんだぁね?>


 ソーヤの声は、ガチガチだった。


 気がつけば二人とも地面の上に立たされており、球也と奈美は、ドラムに山に向かう最短な距離の方向と、道筋の説明をうけていた。


<ソーヤさん、私はあなたを本当に尊敬し、勇気と根性を讃えておるのです。その過大なる力は、樹木の力を上回るものでしょう>


<ま、マジで〜そ、そ、そんなんなぁ、自分、持ち上げたらぁ〜、あ、あ、あ、アカンでぇ〜>


 誉められると動揺する。


<そこで提案があります>


<なんや?>


 サックは大きく息を吸った。


<私の力、あなたに捧げます>


<はぁ? いきなりなにを言うてるん?>


 ソーヤは、サックがなにを言っているのか、わからなかった。


<ここからは、あなたが知らないことを話します> 


 サックは自分の頭をつつきながら言った。


<ほら、これや!! 結局はお前が知識高いぞっていう、ひけらかしやないか! お前のその性格に対して、ごっつ憤りを感じるんやわぁ!!>


 何度も舌打ちをして、球也の方を見た。


 いつの間にか地面に下ろされていることを、強烈に驚いた。


 それを見ていたサックも、自分もそうだったと改めて驚いた。


 しかも、大きい者同士三人は、なにやら話し込んでいる。



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