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修練の鏡と精霊の大地

第14章 精霊の大地

「それってなんのこと?」


 また新たな敵なのか? 奈美は不安な表情を浮かべた。


 ナナエは歯茎から血がにじむほどに、険しい表情を見せた。


「闇神、暗黒の釈迦、七不福神、裏の阿弥陀如来、それらをまとめたのを天の悪魔と申します」


 闇神は球也達が追っている最後の敵。


 暗黒の釈迦は奈美や勇樹、そしてユングが追っていた敵である。


「なんだよ、阿弥陀如来の裏ものまでいんの!? まとめて襲ってこないだろうなぁ」


「それと、恐怖動明王」


「まだいるのかよ!!」


「ちなみに、海外には魔王キリストとか、熟女マリアとか……」


「どこまでエスカレートしてんだよ!! てか、熟女マリアって、まるでうちの親父が好きそうなアダルトDVDじゃねえか!!」


 とりあえず、神の精霊は手に入った。


 後は村に戻って、仲間の様子を見て、最後の戦いに挑むのみ。


「話はまだ終わってません」


 またナナエだ。


「いや、だからなんなの」


「聞いて下さい。もし、戦いにいくのなら、この建物の裏に井戸があるんです。そこから天の悪魔のいる場所につながります」


 いま、最もいい情報でありながら、まったくほしくない話だった。


「この……裏ですか?」


「はい」


 球也は固まった。こんな薄っぺらい戦闘力でなにができる?


 せめて、莉子とコウヤの力はほしい。


 純化とユングもいる。


 みんなで行けば、なんとかなる。


「あの、ナナエさんは行ったことある?」


 球也は聞いてみた。


「いえ、私はさすがに……でも、天の悪魔は人間でしか倒すことが出来ないと言いますし……もし、行かれるのならと……」


 ナナエは行くことをすすめているようだ。


「いや、ちょっと考えさせて……」と球也が言った、すぐさまに「教えて下さい!!」と奈美が言った。



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