修練の鏡と精霊の大地
第15章 元の世界
「ちょっと待ってな。話は終わってないからね」
莉子はリュックから携帯電話を取り出した。
画面に表示されているのは、「090」からはじまる、知らない相手の携帯番号だ。
「こんな時間にだれ?」
莉子は電話に出た。
「はい、もしもし〜」
さっきとは声色がちがう。
『おぅ! 桃尻娘か!!』
「えっ! コウヤ!!」
電話の相手は共に旅に出た、プロレスラーの矢崎コウヤだった。
『そうだ。てか、さっきかけたのに、番号登録してなかったのかよ!!』
「そんな余裕なかった……あとで、名前入れておくから」
『まあいい。桃尻、いまなにをしている?』
「えっ、いま? 私はいま、あの世界に入れる鏡をくれたじいさんを見付けてシメてんだよ」
『お前、元の世界でも怖いなぁ……』
「あんたはなにしてんのさ?」
『俺も、鏡をくれたブルなんとかって名前のジジイを、捕まえたとこだ』
コウヤは海岸沿いで、白髪の老人に、コブラツイストをかけながら電話をしていた。
老人は何度もタップしている。
「桃尻、聞けよ。こいつらはこいつらで、別に親分がいるんだよ。その親分てやつに、金を貰って鏡を配ってんだ。夢や悩みを解決できる、修練の鏡と言ってな」
『えっ!? 親分!? ヤクザかなんか!?』
「違う! なんか、ノリが球也になるからやめろ!!」
コウヤが突っ込むと、よけいに力が入るのか、老人の体がミシミシと悲鳴をあげる。
「イダイイダイイダイイダイイダダダダダダごめんごめんごめんごめん」
「桃尻、ちょ、ちょっと待ってて……お前、うるせぇっ!! 骨折るぞ」
「暴力はやめててて……許してくださいよぉ〜」
「だから、てめえの知ってること全部言えっての。この鏡に入る方法あるんだろ!?」
全身に力をこめ、老人の体をグイグイ締め付ける。
莉子はリュックから携帯電話を取り出した。
画面に表示されているのは、「090」からはじまる、知らない相手の携帯番号だ。
「こんな時間にだれ?」
莉子は電話に出た。
「はい、もしもし〜」
さっきとは声色がちがう。
『おぅ! 桃尻娘か!!』
「えっ! コウヤ!!」
電話の相手は共に旅に出た、プロレスラーの矢崎コウヤだった。
『そうだ。てか、さっきかけたのに、番号登録してなかったのかよ!!』
「そんな余裕なかった……あとで、名前入れておくから」
『まあいい。桃尻、いまなにをしている?』
「えっ、いま? 私はいま、あの世界に入れる鏡をくれたじいさんを見付けてシメてんだよ」
『お前、元の世界でも怖いなぁ……』
「あんたはなにしてんのさ?」
『俺も、鏡をくれたブルなんとかって名前のジジイを、捕まえたとこだ』
コウヤは海岸沿いで、白髪の老人に、コブラツイストをかけながら電話をしていた。
老人は何度もタップしている。
「桃尻、聞けよ。こいつらはこいつらで、別に親分がいるんだよ。その親分てやつに、金を貰って鏡を配ってんだ。夢や悩みを解決できる、修練の鏡と言ってな」
『えっ!? 親分!? ヤクザかなんか!?』
「違う! なんか、ノリが球也になるからやめろ!!」
コウヤが突っ込むと、よけいに力が入るのか、老人の体がミシミシと悲鳴をあげる。
「イダイイダイイダイイダイイダダダダダダごめんごめんごめんごめん」
「桃尻、ちょ、ちょっと待ってて……お前、うるせぇっ!! 骨折るぞ」
「暴力はやめててて……許してくださいよぉ〜」
「だから、てめえの知ってること全部言えっての。この鏡に入る方法あるんだろ!?」
全身に力をこめ、老人の体をグイグイ締め付ける。