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修練の鏡と精霊の大地

第3章 冒険の旅へ

「革の袋に、50ペルー入っておりまする」


「50ペルー?」


 腰に、革の袋がくくられていた。


 中を見ると、紙で出来たお札が5枚入っている。


「この国には硬貨がありません。お札のみなのです」


「けっこうな額なん?」


「そちらの額で言うならこの国では50万です」


「大金じゃん!! スゴッ!!」


「ただ、あなた方の国では50円の価値しかございません」


「なんじゃそりゃ……何も買われへんし……」


 そのお札を出して見た。


 白紙に大きく赤い字で「50」と書かれているだけだ。


「これ、使えるん?」


「偽札に見えますか?」


「偽札にしか見えないと言うか……偽札にも程遠いな」


 球也はまたひとつ、不安の種を増やした。


「まあ、とりあえずは何の問題もござらん。まあ、さっさと行ってこい。シッ、シッ」


「いや、さっきと扱いが雑になってるやん!! むやみやたらに行けと言われても、この村をどう進んでいいかわからんし、目的もざっくりだし、なにしろあなたから、不安しか貰ってないんすよ。どうしろってんですか?」



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